
愛車を守るためのカーポート(駐車場)。屋根と柱の素材には、いくつかの種類があります。設置を検討するのであれば、その種類と特徴を把握しておきたいところです。使われる素材も年々変わってきており、新しい素材も登場しています。この記事ではカーポートの屋根や柱の素材について解説します。
カーポートの屋根に使われる素材の種類
カーポートの屋根には次のような素材が使われていますが、現在の主流はポリカーボネート板、熱線遮断ポリカーボネート板、熱線遮断FRP板となっています。今ではあまり使われていないものも含め、特徴を簡単に解説します。
塩化ビニールの波板
波板とは、うねうねとした波型のボードのこと。プラスチックや鉄など、さまざまな素材の波板がありますが、カーポートでは塩化ビニール製のものが多く使われてきました。ただし、年数が経つにつれて劣化して割れてしまうこともあり、最近は使われることが少なくなっています。
アクリルの平板
アクリルでできた平らな板です。以前はよく使われていた素材ですが、塩化ビニールの波板と同じように劣化が激しいため、現在ではあまり使われていません。
ポリカーボネート板
プラスチック製の板で、見た目はアクリルの平板とほとんど同じで、見分けがつきません。ただ、ポリカーボネート板は弾力性に富んで熱に強く、強度も十分で劣化しにくいことが特徴。色や形が豊富に揃っているだけでなく、加工しやすいこともポイントです。
熱線遮断ポリカーボネート板
ポリカーボネート板を進化させたものが、熱線遮断ポリカーボネート板です。熱線遮断という加工を施すことで、屋根の下の温度上昇を防いでくれるというもの。車内温度も上がりにくくなるという利点があります。
熱線遮断FRP板
FRP板とは、ガラスなどの繊維をプラスチックに加えることで強度を上げたプラスチック複合素材。その素材に熱線遮断加工を施したものが、熱線遮断FRP板です。
駐車場に屋根を取り付けるメリットとは
駐車できるスペースさえあれば屋根は必要ないのではないか、と考える方もいらっしゃると思います。
そこで、改めてカーポート(駐車場)を設置するメリットについて解説します。
1. 雨の日の車の乗り降りが楽になる
駐車場に屋根があれば、雨の日も濡れることなく車の乗り降りができて便利です。特に両手に荷物を持っているときや、お子さんを抱っこされているときなどは、傘を差しながら車に乗り降りするのは大変です。
屋根があれば両手が使えますし、濡れた傘と一緒に乗り込んで衣服が濡れてしまうこともありません。
2. 紫外線による塗装の色褪せや、シートの日焼けを防ぐ
車にとって紫外線は大敵です。車のボディに紫外線が当たり続けると、塗装が劣化して色褪せしてしまうことがあります。
一般に駐車場の屋根材として使われているポリカーボネート板やスチール折板は紫外線をほぼ100%カットしてくれるので、車の塗装やシートの色褪せ・日焼けを防いでくれるでしょう。
3. 水垢や汚れを防ぎ、洗車回数を減らすことができる
屋根がない駐車場では車が雨ざらしとなり、コーティングやワックスが取れやすくなります。また、濡れたまま放っておくとイオンデポジットやウォータースポットと呼ばれる雨染みができて、簡単には取れなくなってしまうため注意が必要です。
ほかにも黄砂や花粉、落ち葉、鳥のフンなど、車を汚す原因は様々。駐車場に屋根があれば、ある程度はこれらの汚れや雨から車を守ることができますので、洗車回数を減らすことができるでしょう。
4. 冬場、霜でフロントガラスが凍るのを防ぐ
冬の朝、フロントガラスに霜が降りて取り除くのが大変だったことはありませんか?冬は太陽が沈むと急激に気温が下がります。昼間、太陽の熱で温まった地面から水蒸気が発生し、この水蒸気が凍って霜となりフロントガラスを凍らせてしまうのです。
駐車場に屋根があれば、地面から熱が逃げるのを防ぐと同時に、空気中の水蒸気が霜になって降りてくるのを防ぐことができますので、霜でフロントガラスが真っ白になってしまうことがありません。
5. 車内温度が上がりすぎるのを防ぐ
真夏の炎天下に屋根のない駐車場に車を停めておくと、1時間後には車内温度が50℃に達します(対策なし/黒い車の場合)。たとえ窓を開けたりサンシェード等を取り付けたとしても、車内温度の上昇は防ぎきれません。
駐車場に屋根があれば日光を和らげることができますので、車内温度が上がりすぎるのを防げます。また熱によってダッシュボードが変形したり、カーナビなどの機材が傷むのを防ぐこともできるでしょう。
6. 飛来物や雪から車を守ることができる
駐車場に屋根があれば、台風など風が強い日に飛来物から車を守ることができます。また、誤って2階から物干しなどを落としてしまったときにも車に傷がつかないので安心です。
雪の多い地域では、屋根があれば雪で車が埋もれてしまう心配もありません。ただし雪の重みでカーポート自体が破損することもありますので、積雪量に合った製品を選ぶようにしましょう。
7. 家の外観やエクステリアの見栄えが良くなる
駐車場に屋根を付けると、機能性だけでなく家の外観やエクステリアの見栄えを良くする効果も得られます。
最近ではおしゃれでカッコいいデザインのカーポートも数多く販売されており、住まい全体をグレードアップさせる目的で購入される方も増えています。
関連記事>>かっこいい、おしゃれなカーポート10選
カーポートにおすすめの防犯対策
このようにカーポート(駐車場)を設置することは車にとってたくさんのメリットがありますが、防犯面においてはデメリットもあります。カーポートを足場にしてベランダや窓に侵入できてしまう場合があるためです。
そこで、カーポートにおすすめの防犯対策について紹介します。
人感センサーライト
人感センサーライトは人が近づくと自動でライトが光るため、目立つことを嫌う空き巣などにもっとも効果があります。
カーポートに外用コンセントがない場合も、乾電池タイプや太陽光タイプなら手軽に設置が可能です。
防犯カメラ
センサーライト同様、防犯カメラも手軽に設置が可能です。音声を録音できたり、スマートフォンからの遠隔操作で相手に威嚇できる商品もあります。
価格も5000円程度のものからありますので、車へのいたずらなどで悩んでいる方にもおすすめです。
サイドパネル
カーポートは屋根と柱だけで構成された開放的な形状のため、簡単に侵入できてしまいます。そこで、目隠し代わりにサイドスクリーンやサイドパネルを取り付けるオプションが人気です。3面をパネルで囲んで入口にカーゲートを設置すれば、ガレージよりも安い価格で車をしっかりと守ることができます。
また、サイドパネルはプライバシーの保護や、横から吹き込む雨を防ぐのにも役立ちます。
カーポートの柱に使われる素材の種類
次に柱の素材について解説します。主に使われているのは、アルミとスチールです。
アルミ
軽くて丈夫、長く使えて錆びにくいという特徴があるのがアルミです。ただしその分、次に解説するスチールよりも費用が高くなってしまいます。
スチール
頑丈で費用を抑えられることから、カーポートの主流となっている柱素材がスチールです。ただし、時間とともに錆びる可能性はあります。スチール製の場合は、錆び防止などの加工を施すことも考えておくとよいでしょう。
カーポートにオススメの屋根・柱の素材
総合的に考えると、屋根は車体や車内の温度上昇を防いでくれる熱線遮断のもの、柱は丈夫で長持ちし、安全性の高いアルミ製のものにすることをおすすめします。
また、もし現在設置しているカーポートの屋根素材に塩化ビニールやアクリル平板が使われている場合は、劣化して強度が下がっている可能性があります。昔の素材は耐久年数に限度があるので、この機会に耐久性の高い素材へ交換を検討してみてはいかがでしょうか。
上記で紹介したように、カーポートを設置するのであれば、屋根素材は熱線遮断の加工が施されているもの、柱はアルミがおすすめです。そのほか、柱を両側につけるか片側だけにするか、屋根のデザインをどうするかなど、迷うことがあるときには専門店へご相談ください。
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