システムキッチンをリフォームするとき、一番迷うのは色ではないでしょうか。システムキッチンの色は、キッチンだけでなくリビング・ダイニングの雰囲気も大きく左右します。簡単には交換できないものだからこそ、失敗して後悔することがないように、正しい色選びのポイントをしっかりと理解しておきたいですよね。
そこで今回は、失敗しないシステムキッチンの色の選び方を解説!おすすめの人気色10カラーと、その色の特徴やメリット・デメリットについてもご紹介します。色選びで迷ったときはぜひ参考にしてください。
システムキッチンの色の選び方
システムキッチンをリフォームする際は、以下のポイントを参考に色を決めるのがおすすめです。
家具の色を考慮する
キッチンに配置する食器棚やカウンターはもちろん、キッチンとつながっているリビングやダイニングのソファやローテーブルなど、各家具の色を意識しましょう。家具の色と相性のよい色を選ぶことで、空間に統一感を持たせることができます。
壁・床・天井の色を考慮する
キッチンの壁や床、天井の色とシステムキッチンの色を合わせることも大切です。例えば壁と同系色のシステムキッチンを配置すると、空間が広く見えるといった効果があります。
質感も考慮する
例えば、同じブラウン系のシステムキッチンでも、光沢感のある鏡面仕上げのものと、艶消しのものとでは印象は大きく異なります。光沢感のあるものはスタイリッシュな雰囲気になり、艶消しのものは落ち着いた雰囲気になります。
カラーシミュレーションで確認する
メーカーのサイトでは、シンクやレンジフード、棚の色などをどう組み合わせるかシミュレーションできる場合があります。ぜひ試してみてください。
カラー見本を取り寄せて確認する
パソコン越しに見る色と実際の色の印象は異なるケースもあるので、念のためカラー見本で確認することをおすすめします。
ショールームで確認する
色の印象はその面積によっても大きく変わります。可能ならメーカーのショールームへ足を運び、実物を確認してみましょう。
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照明や日当たりで色の見え方がどう変わるのかをチェック
システムキッチンの色は、照明や日当たりによって色の印象が大きく変わります。色を決める際はその点も考慮し、自然光で見た印象と蛍光灯や白熱灯の下で見る印象がどのように違うのかをショールームなどでチェックするとよいでしょう。
風水を参考にするという方法も
風水では方角によって運気のよい色が異なるといわれています。たとえば北側のキッチンの場合、グレーや黒は運気が下がり、白やベージュは相性が良いとされています。
どのような色がよいのかイメージがわかない時には、風水の考え方を参考にするという方法もあります。
システムキッチンの人気色
色の選び方が分かったら、次は実際にどのような色が選ばれているのかをご紹介します。システムキッチンにおすすめの人気色の中から10カラーをピックアップし、それぞれの色の特徴と事例も合わせてご紹介します。
一番人気!ホワイト(白)系カラー
TOTO「ザ・クラッソ」コーディネート例
食品を扱うキッチンでは、清潔感のあるホワイト(白)系が一番人気となっています。シンプルなホワイトはどんなキッチンにも合わせやすく、冷蔵庫や炊飯器といったキッチン家電ともコーディネートが簡単です。無難にまとめたい、失敗したくないという方には特におすすめの色です。
また、ホワイトは明るさや空間の広がりを感じさせる色でもあるため、暗いキッチンや狭いキッチンでも、明るく開放感のあるキッチンに見せてくれる効果があります。
ただし汚れが目立ちやすいので、白を選ぶときはお手入れのしやすさなども意識しましょう。
メリット | デメリット |
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・シンプルで飽きがこない ・清潔感がある ・空間が広く感じる ・明るく感じる ・家電製品などとコーディネートしやすい ・無難にまとまる |
・個性が出しにくく、平凡になりがち ・汚れが目立つ |
安らぎや落ち着きを演出する木目調(茶)カラー
クリナップ「ステディア」コーディネート例
ホワイト系に次いで人気が高いカラーは木目調(茶色)です。白と同様、どんなキッチンにもなじみやすく、木目があるため無地よりも汚れが目立ちにくいというメリットがあります。
一言で木目調といっても、ナチュラルなオーク系からくすみがかった色のアッシュ系、白っぽいペール系、赤みの強いチェリー系、引き締まった印象のユーカリ系など、濃淡・色味・模様・質感の違うカラーが多数展開されています。人気の北欧風や和モダンといったインテリアにも合わせやすく、幅広い年齢層におすすめのカラーです。
メリット | デメリット |
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・落ち着いたリラックス感 ・ぬくもりを感じる ・ステンレスのシンクなどと合わせても無機質にならない ・幅広い年齢層に受け入れられる ・北欧や和モダンなど人気のインテリアとの相性が良い ・汚れが目立ちにくい |
・フローリングと同系色にすると空間にメリハリがなくなる ・他の木製家具などと色のトーンを合わせるのが難しい |
上品な落ち着きをもたらすグレー系
リクシル「シエラS」コーディネート例
グレー系のシステムキッチンは、上品で落ち着いた印象を与えてくれます。他のインテリアの邪魔をせず、どんなキッチンにもなじみやすいことから人気の高い色です。
グレーをメインカラーに、水栓や取手は黒にするなどモノトーン系でまとめると、容易におしゃれな雰囲気にすることができるのでおすすめ。また、木目調などナチュラルなカラーと組み合わせることで北欧風のキッチンも演出できます。
メリット | デメリット |
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・上品で落ち着いた印象 ・無彩色なので、どんな色とも合わせやすい ・他のインテリアの邪魔をしない ・汚れが目立ちにくい |
・全部グレーでまとめるとぼやけたイメージになる ・濃いグレーは重たい印象になりがち |
ナチュラルで優しい印象のグリーン系
トクラス「Bb」コーディネート例
グリーン(緑)は暖色系と寒色系の中間にあたるため、意外にどんな色とも相性が良いのが特徴です。森や自然などをイメージさせる色であることから、木目のフローリングとも合わせやすいでしょう。
淡いグリーン系なら穏やかでリラックスしたイメージに、濃い目のグリーンなら落ち着いた和風のイメージに仕上げることもできます。花や観葉植物を飾って思いっきりナチュラルに仕上げるのがおすすめです。
メリット | デメリット |
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・リラックス効果がある ・木目のフローリングと相性がいい ・暖色系とも寒色系とも合わせやすい ・和風のインテリアにもマッチする |
・クールでスタイリッシュなデザインのものとは合わせにくい |
ポップで元気な印象を与えるオレンジ・イエロー系
パナソニック「リビングステーションV」コーディネート例
鮮やかで明るいイメージを与えるオレンジ(橙)やイエロー(黄)系のシステムキッチン。ビタミンカラーとも呼ばれており、キッチンに立つだけで元気な気分にさせてくれるカラーです。
日当たりが悪くて暗くなりがちなキッチンには、明るいイエローやオレンジのキッチンがおすすめ。また、オレンジ系はレトロな雰囲気の家具や家電とも相性がいいので、レトロなインテリアが好きな方にはピッタリです。
メリット | デメリット |
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・元気で楽しい雰囲気 ・明るく感じる ・レトロなインテリアとの相性がいい |
・キッチンだけ浮いてしまうことがある ・目がチカチカして落ち着かない |
柔らかさやかわいらしさを演出するピンク系
パナソニック「ラクシーナ」コーディネート例
ピンクは幸福感や愛情をイメージさせるカラーで、ピンクのシステムキッチンは家庭的で優しい印象を与えてくれます。
特にパステル系のピンクはキッチンを可愛らしい雰囲気にしたい方にピッタリ。一方、ローズ系のピンクは大人っぽく、洗練された印象を与えます。
ピンクは華やかさと明るさを持つ色なので、黒やシルバーなどと組み合わせても地味にならないメリットがあります。
メリット | デメリット |
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・幸福感や温かさを感じる ・華やかで個性的な印象 ・シルバーや黒と組み合わせても地味にならない |
・子どもっぽい印象や、女性的なイメージになりがち ・濃い目のピンクは派手になりやすい |
シックでスタイリッシュな印象のブルー・ネイビー系
TOTO「ミッテ」コーディネート例
ブルー(青)やネイビー(藍)は、シックでスタイリッシュなキッチンに仕上げたいときに威力を発揮します。
青は白と同様に清潔感をイメージさせるカラーであるため、システムキッチンの色として最適。淡いブルーはカジュアルな印象で圧迫感も少なく、明るいキッチンに。反対に黒に近いブルーは高級感があり、シックで大人びた印象にしたいときにおすすめです。
ただし、明度の低い青は圧迫感があるため、狭いキッチンや暗いキッチンにはおすすめしません。
メリット | デメリット |
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・高級感や清潔感がある ・シックでスタイリッシュ、カッコいいイメージ ・空間が引き締まった印象になる |
・暗い青は圧迫感がある ・狭いキッチンや暗いキッチンには不向き |
インテリアのアクセントになるレッド(赤)系
クリナップ「ラクエラ」コーディネート例
レッド(赤)系カラーのシステムキッチンは、インテリアのアクセントとしてパッと目を惹くこと間違いなし。
赤いシステムキッチンというと個性的で派手なイメージを思い浮かべますが、落ち着いたエンジ系の赤ならシックで高級感のあるキッチンを演出できます。また黄みの強い朱色系なら、和風のインテリアにもピッタリ。
ただし赤系は主張の強い色なので、使いすぎには注意が必要です。
メリット | デメリット |
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・華やかで目を惹く ・個性が発揮できる ・和風や高級感も演出できる |
・派手になりがち ・飽きがきやすい ・キッチンだけ浮いてしまうことがある |
高級感と重厚感を表すブラック(黒)系
パナソニック「Lクラス」コーディネート例
大人っぽく、カッコいいイメージのあるブラック(黒)系のキッチン。黒は周囲の色を引き立てることから、料理を色鮮やかに、おいしそうに見せてくれる効果もあります。
どの色にも負けない強い色であることから、全面黒で固めてしまうと圧迫感や重厚感が出すぎてしまいます。黒を使うときは、天板だけ、あるいは扉カラーだけにするなど、分量を調節するのがおすすめです。
また、黒は水垢などの白い汚れや傷が目立ちますので、こまめにお手入れする必要があります。
メリット | デメリット |
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・高級感や重厚感がある ・空間が引き締まった印象になる ・料理をおいしそうに見せる |
・使う分量が多いと圧迫感が出る ・白っぽい汚れや傷が目立ちやすい |
上級者向け!個性が光るツートンカラー
トクラス「Berry」コーディネート例
人とは違うシステムキッチンにしたい、おしゃれな雰囲気にしたいという人におすすめのツートンカラー。吊戸棚とフロアキャビネットを別々の色で組み合わせたものが一般的です。
合わせ方によって無限に可能性が広がりますが、その分難易度は高め。ツートンカラーを選ぶときは、メーカーのカタログに載っている施工例を参考にしたり、ショールームで相談したりするのがおすすめです。
組み合わせるときはトーンを同じに揃えるか、色の系統を合わせるとうまく行きやすいですが、全く違う色を組み合わせても個性的で面白いキッチンになります。また、キッチンに置く家電製品などはキッチンに使った2色のうちのどちらかに合わせるか、無彩色(白・黒・グレー)にするとまとまりやすくなります。
メリット | デメリット |
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・オリジナリティが出しやすい ・おしゃれな雰囲気になる |
・色の組み合わせ方が難しい ・個性が強いと飽きやすい ・キッチン家電などの色を厳選しないと雑多な印象になる |
まとめ
システムキッチンの人気色をご紹介しましたが、イメージに合う色はあったでしょうか。
システムキッチンの色を選ぶときは、「どんな印象のキッチンにしたいか」「キッチン周りの色や明るさ」「キッチンの広さ」などを考慮しながら判断するとうまくいきやすいでしょう。
色の持つ特徴や印象を知っておけば、イメージ通りのキッチンにすることは難しくありません。ぜひ、お気に入りの色を見つけて、理想のキッチンリフォームを実現してください。
なお、生活堂では豊富な種類のシステムキッチンを取りそろえています。キッチンのリフォームや取り替えをご検討の方は、生活堂にお任せください。