IHクッキングヒーターに興味はあるけれど、なぜ加熱されるのか仕組みがわからないという方は多いのではないでしょうか。
今回は、IHクッキングヒーターの仕組みやメリットについて詳しくご紹介します。
IHクッキングヒーターとは
ガスコンロはガスによって着火し、火の熱を利用して料理をしますが、IHクッキングヒーターはIH(Induction Heating)と呼ばれる電磁誘導加熱の仕組みを利用して料理をします。
IHを使ったコンロなので、IHコンロと呼ばれることもあります。
ガスコンロを使用すると火の熱によってコンロ周辺も熱くなりますが、IHクッキングヒーターは電気によって調理器具の内部のみが熱くなるため、周辺が熱を持つということはありません。
つまり、ガスコンロのように周りの空気を熱するというロスがない分、熱効率が高いです。これがIHクッキングヒーターの大きな特徴です。
IHクッキングヒーターの仕組み
先ほど、IHクッキングヒーターは電磁誘導加熱の働きを利用して調理をするとお伝えしましたが、電磁誘導加熱とはどのような仕組みなのでしょうか。順を追って説明します。
1.渦巻状のコイルに電流を流す
IHクッキングヒーターのガラストッププレートの下には、細い銅線を渦巻状に編んだコイルが埋め込まれています。まずはこの部分に高周波の交流電流を流します。
2.コイルの周りに磁力線が発生する
コイル部分に高周波の電流を流すことによって、コイル周辺には、「磁力誘導の法則」に従って磁力線(磁場)が発生します。
3.磁力線が鍋の下(トッププレート)を通過する際にうず電流を発生させる
発生した磁力線がガラストッププレートを通過して、その上に置かれた鍋の底に当たることで、鍋底の金属部分に電気の渦「渦電流」が発生します。
4.鍋が渦電流に抵抗して発熱する
発生した渦電流に対して、鍋底の金属部分が抵抗することで鍋の内部に熱が発生し、その熱で調理をすることができるようになります。
IHクッキングヒーターの温度を調整する仕組み
IHクッキングヒーターはガスコンロと比べて火力が弱く、温度調節がうまくいかないのでは? という声もよく聞かれますが、実際はガスコンロよりも火力が強く、温度調節もしっかり行うことができます。
ここでは、IHクッキングヒーターの温度を調節する仕組みについて解説します。
コイルに流す電流の量で温度を調整する
IHクッキングヒーターの温度は、コイルに流す電流の量によって調節できます。
つまり、電流の強さを変えることによって、ガスコンロで言うところの強火~弱火を設定することができるのです。
ただし、ガスコンロのように火力が目に見えるわけではないため、初めて使用する際には温度調節に戸惑ってしまうかもしれません。パネルに火力を表す数字、あるいは「強火」など火の強さを示す言葉が表示されますので、それを見ながら適切な温度調節をしていきましょう。
サーモスタットで過熱を防止する
最近のIHクッキングヒーターは、サーモスタットと呼ばれる温度センサーが付いているものが主流です。サーモスタットは鍋底の温度を測定して自動で電流を調節し、過熱を防止します。
IHクッキングヒーターのメリット
IHクッキングヒーターは、火力が強かったり、温度調整がしやすかったりすること以外にもいくつかのメリットがあります。
特筆すべきメリットとしては以下の2点です。
火災の危険性が少なく安全
IHクッキングヒーターは火を使わないので、着衣着火やコンロ周りへの燃え移りといった火災の危険性、一酸化炭素中毒の危険性がなく、安心・安全に調理をすることができます。
効率よく温めることができる
ガスコンロの場合、火が周辺の空気まで温めてしまうというロスが発生しますが、IHクッキングヒーターは調理器具の内部に熱が発生するため、熱効率が非常に高いというメリットがあります。
IHクッキングヒーターの仕組みについて、おわかりいただけましたでしょうか。IHクッキングヒーターの設置・交換をご検討の方は、「商品代金+工事費用+無料保証」がコミコミ価格の生活堂まで、ぜひお気軽にご相談ください!