
エコキュートをご存知でしょうか? 2001年に販売が開始された給湯器の一種で、オール家電住宅の増加などの追い風もあり、順調に設置台数を伸ばしています。しかし、名前は知っていても「具体的にどんなものか分からない」という声も多いようです。この記事では、エコキュートの仕組みについて解説します。
エコキュートとは?
エコキュートは給湯器の一種で、正式名称は「自然冷媒ヒートポンプ給湯機」。ヒートポンプという技術を利用して集めた空気の熱でお湯を沸かし、お湯を貯めておきます。構造的には「お湯を沸かす部分」と「お湯を貯めておく部分」に分かれています。
ヒートポンプの動力は電気ですが、エコキュートの場合、電気料金が安くなる夜間に作動してお湯を溜めておくことも特徴といえるでしょう。
エコキュートの部品
エコキュートを動かしている主な部品には、次のようなものがあります。
ヒートポンプユニット
ヒートポンプユニットは、外の空気の熱を集めてお湯を沸かすための装置で、外見はエアコンの室外機に似ています。中には空気熱交換器、膨張弁、圧縮機、水熱交換器などが入っています。ユニット内には「冷媒」と呼ばれる気体が巡っており、集めた空気の熱を運ぶ役割をしています。
空気熱交換器
お湯を沸かすために、外からの熱を吸収する部品です。
膨張弁
冷媒の温度を下げる働きをする部品です。熱は高いほうから低いほうへと移動する性質があります。膨張弁で冷やされた冷媒に、空気熱交換器で取りこまれた空気が乗り、次の圧縮機へと流れていきます。
圧縮機
圧縮機は、空気熱を乗せて流れてきた冷媒に強い圧力をかける部品です。運ばれてきた空気に圧力をかけると、さらに熱が上がります。
水熱交換器
高温になった冷媒は水熱交換器へと移動して、熱を水に移します。このようにして、お湯が沸くというわけです。
貯湯タンク
貯湯タンクは、文字通り沸いたお湯を貯めておくタンクです。水熱交換器で沸いたお湯が送り込まれます。
エコキュートの仕組み
前項でも簡単に触れましたが、エコキュートでお湯が沸く仕組みを簡単にまとめると次のようになります。
- 外の空気をヒートポンプユニットで取りこむ。
- 取りこまれた空気をヒートポンプユニット内の冷媒に乗せて圧縮し、高温化する。
- 高温化した熱を水に移してお湯を沸かす。
エコキュートのメリット
エコキュートの仕組みから、メリットを考えてみましょう。ひとつは、電気代が抑えられること。エコキュートは使うたびにお湯を沸かすのではなく、料金が割引になる夜間電力を使ってお湯を沸かして貯めておき、日中に使う仕組みです。足し湯はもちろん、タンク内のお湯を利用した追い炊き機能もついています。
また、断水したり停電したりしても、タンクに貯めたお湯を使うことが可能です。オール電化住宅では最適な料金プランを選ぶことで、光熱費を節約することもできます。
エコキュートは、夜間電力を利用する、非常時の水の備えになるなど、メリットが多数あります。給湯器の買い替えを考えている人は、上記を参考にエコキュートの設置を検討してみてはいかがでしょうか。
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