エコジョーズは、従来のタイプでは捨てていた排気熱を再利用することで高い熱効率を実現していますが、その構造上水が出ます。ドレン水と呼ばれる水で、蒸気が冷えて凝縮したものです。
屋外壁掛タイプ、屋外据置タイプなど設置タイプによってよくある工事手法はありますが、どのように配管を設置するかなどは実際の状況を見て判断します。設置状況によっては配管延長の工事などが追加になる場合があります。
集合住宅で設置しやすいエコジョーズ
簡単な工事のドレン排水切替システム
これまでマンション等集合住宅では、PS配置の場合ドレン配管工事ができずエコジョーズへの取り替えが困難というケースが多くありました。
戸建やマンションベランダ設置であれば、ドレン水は地面や近くの排水管まで流れるようにドレン排水工事を行います。しかしPS設置の場合はマンションの共用廊下側となり、ドレン水を流せないケースが多いのです。
この問題を解消したのが、リンナイの集合住宅取替用 エコジョーズEシリーズ「kaecco(カエッコ)」と、ノーリツの「GT-CVシリーズ」と「GTH-CVシリーズ」です。
こういったタイプのエコジョーズは、ドレン排水切替ユニット(浴槽三方弁ユニット)と呼ばれるパーツが別途必要です。

※浴槽は研修施設におけるイメージです
※在来工法の浴槽、浴室にリモコンがない場合、ハーフユニットバスや浴槽のエプロンが取り外せない場合など、三方弁ユニットが設置できない場合があります。
リンナイ エコジョーズEシリーズ kaeccoの場合
どう違うかというと、簡単に言えば「お風呂の排水口もしくは防水パンにドレン排水を流せるようになり、設置工事が容易になった」ということです。
リンナイのkaecco(浴室の排水口に排水する)を例にとってご説明します。
kaeccoでは、中和したドレンを一時的にドレンタンクに溜めます。溜まったドレンを既設のおいだき配管を利用して浴室内へ搬送し、ドレン排水切替ユニット(三方弁ユニット)を作動させ排水口へドレンを排水するのです。
※タンク内に一定量のドレンが溜まると通常自動湯はり時に排水。排水後は配管洗浄を行います。
こうすることで廊下へ排水しなくてもよくなり、マンション等集合住宅でのエコジョーズが容易になったのです。